ファッションデザイン科特別講師 川島先生来校

2022/09/29

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9月22日(木)ファッションデザイン科の特別講師 川島映子先生に来校いただき、バレエ衣装の世界について教えていただきました。

川島先生は、英国ロイヤルバレエ団や劇団四季などの衣裳デザインや制作を行っています。ミシンを多く使う普段の服作りとは異なり、バレエ衣装一筋で手の仕事を大切にしている川島先生。教室には、川島先生の作品も展示され、細部までこだわった技法に学生たちも興味津々です。

一部では、衣装に込めた思いや制作時に心がけていることをお話いただきました。

バレエは、総合演出・舞台技術・照明・音楽など、すべてが作品にとって必要な要素です。どれがひとつでも欠けていては作品として成り立ちません。
例えば、オーケストラの音響は、ダンサーの踊りに対して、音が一体化するよう音の強弱や間などを考えながら演奏することが求められます。

それはデザインも同じで、踊りにあったものが必要です。
そのためには、この舞台をどう表現していくのか、どんな風に見せたいのか、など綿密な打ち合わせが必須です。
その話の中で色を汲み取り、川島先生からこんな色が似合うのでは、と提案することもあるそうです。
つまり、イメージのすり合わせがとても重要になります。

川島先生が衣装製作で一番大切にしていることは、自分の気持ちを込めること。

演目や役によっては、バレエダンサーは身体をおおきく動かすことで表現する場面があります。その動きを妨げないということを意識しつつ、近くで見ても綺麗と思ってもらえるようなデザインを心がけています。
そのために、丁寧な縫製が必須。だからこそ、手の仕事を大切にしているのです。

 

二部では、事前に課題としていた学生へのデザイン画について川島先生に評価をしていただきました。
デザイン画のテーマは「救世主」

学生たちの作品を順番に発表しながら、その発想がどう生まれたのか、デザインのこだわりやアピールポイントなどを聞いていきます。
学生たちの個性あふれる発想やアイデアを受けて、川島先生も「面白い」と楽しんでくださいました。

そして、最後には川島先生からこんな素敵な言葉をいただきました。
「夢や希望をもっている人は、厳しいと思っても夢や希望を諦めるのではなく、進もうとしている道を変えてみてください。遠回りかもしれないけれど、それが夢や希望を叶える方法になるので、決して諦めないでください。
そして特に夢や希望がない人は、毎日の作業や勉強を一つ一つ丁寧にこなしてください。そうすると、見えてくるものもあって、それが自分の進みたい道になったりするので、毎日を丁寧に過ごしてください。」

人とのつながりの大切さや、衣装制作への向き合う姿勢などを川島先生から感じることができ、学び得ることがとても多い貴重な時間となりました。

川島先生、ありがとうございました!

川島 映子 Profile

山本禮子バレエ団にて衣裳デザイン、制作に携わる文化庁派遣在外研修員として「英国ロイヤルバレエ団」衣裳部にて研修。文化服装学院生涯学習「憧れのバレエ衣裳」講師。劇団四季、山海塾、加古隆カルテット、熊川哲也KバレエGATE、中村祥子ボレロなどの衣裳制作も行う。上毛新聞、上毛出版局「上州風」、バレエ雑誌「クララ」掲載。

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